BTC研修OB紹介インタビュー


現在のお仕事は

公益財団法人軽種馬育成調教センター(BTC)の業務部教育課教育係にて教官をしています。第26期から教官として働き始め16年目(2024年1月現在)となります。


なぜBTC研修を選んだのですか

たまたまです。笑
高校生の頃、週1回程度乗馬クラブに通っており、その当時は漠然と馬の仕事をしたいなと考えていました。そこでなぜか『馬の仕事=乗馬の仕事』ではなく、幼いころ祖父が競馬を見ていた記憶が刷り込まれていたのか、「やるなら競走馬の仕事だな」と思ったのがこの世界に入ったきっかけです。当時はインターネットも今ほど普及していなかったので、いろいろと調べてたどりついた研修施設がBTCだったので応募しました。研修見学も応募締め切りギリギリに伺ったことを覚えています。


研修生時代のエピソード

当時の研修では、夏に行われるシンザンフェスティバルの催しの一つとして実施される草競馬に、教育用馬を調教して出走させていました。本番はもちろん教官が騎乗するのですが、それまでの調教では研修生が跨り調教メニューをこなしていました。しかし下手くそな私は1ハロン(200m)23秒程度の指示のところ(走られた感じもせず)18秒で走ってしまい調教予定を狂わせてしまい悔しい思いをしました。
反対に、難しい馬同士の併走でなぜかすごく上手くいったことも記憶に強く残っており、当時はなぜうまく行ったのかは全然わかりませんでしたが、今思い出してもあまりよくわかりません…(馬に助けられることが多かったな…と言う記憶がたくさんあります。)
結構真面目な研修生だったので、当時の教官から見てそんなに目立つようなエピソードはないのではないか?と勝手に思っています。笑


研修修了後の経歴

アイルランド研修に3ヶ月間参加した後、浦河町の牧場で騎乗員をしていました。人数の少ない牧場だったので、色々な事をやらせていただいた事はいい経験になりました。1年程牧場勤務を経験した後、BTCの教官として採用され今に至ります。


これから入講を考えている方へのメッセージ

馬というのはとても素直な生き物で、馬と関わると自分の知らない自分を否応なしに知ることができます。また、『馬に乗ること』は多くの人が今まで経験してきたスポーツの中で、群を抜いて難しく感じるものであると思います。なぜなら自分とは違う考えを持った馬という生き物に跨るからです。
それを選ぶからには、本人の強い意志や壁にぶつかった時にも乗り越えようとする力が必要なのは言うまでもありません。しかし、意志や気持ちだけではどうにもならないのもまた『馬に乗る』ということの難しさだと思います。その壁を乗り越えるためには、『馬を乗りこなす技術や方法論』が必要です。その技術、特に競走馬というアスリートを乗りこなす技術を短期間で身に付けるためには、それ相応の環境が整っていなければ簡単ではありませんが、BTC研修にはその環境が整っています。
馬に乗るという、難しいけれどとても楽しい世界に踏み出す最初の一歩の助けになればと思います。



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