研修OBを訪ねて 修了者からのメッセージ(取材編) 森本スティーブル

2012年10月02日

森本スティーブル   (北海道浦河郡浦河町)  

工藤   桂 (第22期修了者)

土井 里美 (第26期修了者)

南   早穂 (第27期修了者)


 今回の取材にご協力いただいたのは、日高軽種馬育成総合施設軽種馬育成調教場(以下BTC調教場)を利用し、近年着実に成績をあげている浦河町の株式会社森本ステーィブルです。こちらには育成調教技術者養成研修を修了した、工藤 桂さん、土井 里美さん、南 早穂さんがいらっしゃいますので、色々なお話をお伺いしてきました。

左から土井さん、南さん、工藤さん

きっかけは三人三様

この世界に入るきっかけは? と三人にお尋ねしたところ、工藤さんは「テレビゲームです」とはっきりおっしゃっていました。「そこから興味を持ち始めたのは事実ですからね(笑)。」実家が牧場の土井さんは「動物が好きで、そういった関係の仕事がしたいと思っていました。ただその中でも馬に癒しを感じるもので…(照)。あっ! 実家の影響はないです。」南さんは「幼い頃にポニーに乗ったのがきっかけで、そこから乗馬クラブに通い始めました。乗馬の馬って、元競走馬が多いですよね? それで競馬ってどんなんだろう…と。そこからですね。」三人とも馬の世界を志すきっかけは違いましたが、今では立派なホースマンとして働いていらっしゃいます。

 

研修から牧場へ

 三人に研修時代のお話を聞いたところ、「真面目に黙々とやっていましたね。毎日新たな発見があって面白かったです」と工藤さん。南さんは「私も結構優等生でしたよね?(笑)。研修後半は、自分には結構スパルタ的な感じで教えていただいたのは覚えています。」土井さんは「全般的に遊んでいた思い出しかないです…(笑)。研修が楽しかったから、そう覚えているのかもしれませんね。」

 
一年間の研修が修了した後、この業界に従事された御三方、色々なご苦労があったと思われましたが、「苦労したという思いはなかったですよ(笑)。目の前にあることをこなしていくだけでしたから。研修同様、新たな発見が多く、面白いことだらけでしたね。」と工藤さん。南さん、土井さんはそれを聞いて「すごいですね。」と感心していらっしゃいました。「正直、環境に恵まれた部分はあるのですけど…(笑)。」

 

お嫁さん?

 今後、こういった夢みたいなものはありますか? とお尋ねしてみました。女性二方が開口一番「お嫁さん!」と叫ばれました。…あの、馬関係で? と改めてお聞きしたところ、南さんが「研修修了後に海外研修に行かせていただいて、向こうのゆったりとした時間の中で馬を扱っていたのが印象的でした。比較的ここはそれに近い状態なので働きやすいですよ。ここで色々お世話になっているので、ここの育成馬から重賞勝ち馬を出せるようにしたいです。」工藤さんは「将来開業できるようになりたいです。今開業してもすべての面で未熟ですから、もう少し色々なことを学んでいきたいですね。」と。土井さんは「馬に乗ることが好きですから、いつまでも乗り続けられるようにすることが夢です。おばあちゃんになっても馬に乗っていたいですね。そのときにもリスペクトされるような…(笑)」。お二人ともお嫁さんは?「30くらいでいけたら…(照)」

ドキドキと感動

 皆さんに、仕事以外のことで興味があることを聞いてみました。工藤さんが「競馬です! 基本的にギャンブルが好きな方なので。それも自分のためだと思っています。人はドキドキ感が無いとダメになると、ある本に書いて有りましたから(笑)。競馬はドキドキ感を得るためにやっています。もちろん生活に支障のない程度に(笑)。」と。南さんは「スポーツ観戦が好きですね。今回のロンドンオリンピックで女性が活躍しましたよね? それを見て結構励みになりました。女の子だからしょうがないとは思われたくはないので…。」土井さんは「私…ドキドキも感動も少ないですね…。あっ、最近アニメ見て泣きました(笑)。」

 

これからの人に…

 これからの人に向けてアドバイスみたいなものはありますか? とお尋ねしたところ、工藤さんは「言われたことを素直に受け取る姿勢が大切だと思いますよ。どこの世界でも同じだと思いますが、謙虚さって大事です。それと中途半端な気持ちでやるのなら、やめたほうがいいですね。」南さんは「未来の理想像を求めていくことですね。こうありたい、こうなってみたい、強い気持ちが本当に大事だと思っていますから。」土井さんは「人生楽しんだ方がいいですね。何でもないようなことが幸せに感じないと(笑)。そうすれば何でも乗り越えていけますよ!」  終始和やかな取材になりました。それもこのスティーブルの雰囲気がそうさせているのではないかと感じました。皆さんが生き生きと仕事されている姿を見て、本当に嬉しく思いました。最後に土井さんが「昔、私が書いたBTCニュースの記事、採用されなかったのはなぜでしょうか…」と聞かれましたが、紙面上の問題で決して土井さんが悪い訳ではございませんとのことでした。皆さんご協力ありがとうございました。

 

(平成24年10月取材 K.S)