研修OBを訪ねて 修了者からのメッセージ(取材編) カタオカステーブル

2008年06月01日

カタオカステーブル  (北海道日高郡新ひだか町)

谷口 雅之(第16期修了者)

はじめに

 カタオカステーブルは新ひだか町静内豊畑地区に位置し、生産から育成、さらには北海道競馬の認定厩舎として現役競走馬の調教まで手がけている牧場です。牧場は繁殖・中間育成および育成調教のそれぞれの部門に分かれており、谷口さんは育成調教を担当しています。

 

就労してから8年が経過し、「厩舎長として一つの厩舎を任せてあります。中堅の時期を抜けてもうそろそろベテランですよ。」と取材先のカタオカステーブルの片岡拓章専務は語っておられました。取材時には「第1厩舎責任者谷口雅之」と表札の揚がった厩舎に、南関東で活躍しているシーチャリオットとアジュディミツオーも休養中でした。

 

 谷口さんは神奈川県出身で、競走馬にあこがれて浦河の生産牧場に就職しました。当時、谷口さんは視力が非常に低く、就労することに大変苦労したそうですが、地道に貯金したのと馬が助けてくれたことで手術資金を捻出し、視力回復手術を受けることができたそうです。視力が良くなったことで競走馬への調教騎乗も可能となり、どこで馬に乗せてもらおうかと考えていたところ、ほんの数キロしか離れていない場所に研修施設があって丁度研修生を募集していると聞き研修へ入講しました。

 

 競走馬を扱った経験があり、厩舎作業にも慣れていたため、研修は苦しいものではなかったそうですが、24歳で初めて騎乗した馬のコントロールは難しく、同期の10代の若い研修生たちがどんどん上達する中で思い通りに行かなかったそうです。しかし、少しずつ上達して今では「まあ、何とか乗っていられるレベルにはなった。」そうです。

   これからも馬を上手に成長させるとともに、人についてももっと成長させることを目標にしたいそうです。そして同期の皆さんに、「健康第一で頑張りましょう。」との言葉をいただきました。

(2008年6月取材)

カタオカステーブルで調教する谷口さん